ハーレーのベルトドライブ方式の仕組みとベルトの寿命に合わせたメンテナンス方法とは
バイクはエンジンの駆動を後輪に伝えて走行する仕組みです。多くのバイクはチェーン駆動ですが、ハーレーはベルトドライブ方式を採用しています。これはハーレーが長距離走行を前提としているのが大きな理由であり、こまめなメンテナンスが必須であるチェーンは不向きとされているためです。ベルトドライブには頑丈なワイヤーが編み込まれているベルトが使われていますが、耐久性が高く汚れが付着しにくい点がパワフルな走行性能を持つハーレーに最適と評価されています。また、ギアチェンジの際に生じる衝撃を吸収する他、走行時に大きな音が発生しないのもベルトドライブ方式のメリットです。その一方で熱や摩擦に弱いデメリットもあります。
ベルトドライブ方式は快適な走行を楽しめるのが魅力ですが、ベルトの寿命を考慮しないと走行中に重大なトラブルを引き起こすおそれがあるので注意しなければいけません。ハーレーに使われるベルトの寿命は走行距離が約1万キロから2万キロとされています。距離の開きがあるのは走行スタイルが影響しているためであり、頻繁に発車と停車を繰り返すと早く劣化します。そのため、信号機や交差点が多い地域で運転する機会が多いハーレーほどこまめなメンテナンスが必要です。ベルトドライブのメンテナンスはベルトの張り具合と表面の状態のチェックが基本です。ベルトが弛んでいたり表面に亀裂が生じている場合はそれぞれ、最適な方法で対処します。
傷みがひどい場合は新品と交換するのが正しい方法ですが、目立った損傷が無い場合はシリコン製のグリスを塗布するのが効果的です。グリスで皮膜を作ることにより、走行時の摩耗や紫外線による劣化を軽減させることが可能になります。